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zoom RSS 初恋の味…『こけもも』のシャーベット

<<   作成日時 : 2011/01/13 16:02   >>

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当店の開店当初からの定番であり
人気メニューの一つである『こけもも』のシャーベット

先日の「しゃべくり007」で有田さんが選んでくれたこともあり
最近さらに人気上昇中のこのシャーベット、
意外なことに今まで当ブログで
きちんと紹介したことがありませんでした。


そこで今日は『こけもも』のシャーベットについて詳しくお話ししたいと思います。


まずはこの「こけもも」、いったい何?
桃の仲間?

こけももは「苔桃」と書き、
主に夏の気温のあまり高くならない地域の森の中に育つ
ツツジ科の植物です。

画像

           (Wikipediaより)


“苔”という名前はその木の丈の低さと
場所によっては地面に張り付くように育つ
苔のような自生の様子からきているようですが
桃の仲間ではなく、ブルーベリーの仲間です。

ベリー類の中では日本ではあまり知られていないこけももですが
ヨーロッパでは特に北欧地域やアルプスの麓などの森林の中に多く自生し、
北欧の人々はよく庭に自生するこけももを摘んだり
森にこけもも摘みに行くそうです。

確かスエーデンに何年か住んでいた、というお客様が
ブリガンテのショーケースの前で
「懐かしい!」と興奮気味に話していました。

高温になる土地では育たないため
日本では主に標高の高い地域で自生しているようです。

長野や伊豆高原などに行くと
苔桃のジャムを見かけることがありますよね。


見かけの似ているクランベリーとは近い親戚ではあるものの、
一番近いのはやはりブルーベリーのようです。

実際イタリアではブルーベリーを Mirtilli (ミルティッリ)と呼びますが
こけももは Mirtilli Rossi (ミルティッリ・ロッシ→赤いブルーベリー)と
呼ばれています。

イタリアではアルプスの南側の標高の高い地域に
沢山自生していて
南イタリアなどでは手に入らない
Mirtilli Rossi のジャムやシロップもたくさん作られています。
アルプスの麓ドロミテ地方に旅行した時、
Mirtilli Rossi を使った食品を山のように仕入れて帰ってきたのを覚えています。

もちろんその地域ではお菓子にもたくさん使われ
特に印象的だったのは“そば粉のケーキ”。

日本の伝統菓子蕎麦ぼうろを彷彿とさせるような素朴なスポンジに
この Mirtilli Rossi のジャムがたっぷりはさんであって
なぜか郷愁を誘う、忘れられない味のケーキでした。

もうひとつ、驚いたのは
こけもものジャムの意外な使い方。

何と鹿肉のステーキに添えて食べるのです。
(確か東欧や北欧でも同じ食べ方をするようです)

何時間もかけて山をトレッキングして
ようやくたどり着いた場所は
目の前に迫る真っ白な Dolomiti の峰の中腹に
突如として現れた、青々と広がる牧草地。
山を背にして振り返ると眼下に今朝出発した集落が見え
その奥にはアルプスのほかの峰々が重なる…

そんな空気の澄んだ場所にある山小屋で
鹿肉のステーキをポレンタと一緒に頬張り、
デザートには作りたての生クリームとこけもものジャムが添えられた
素朴なTortaをいただく…

画像


            (Wikipediaより)


日本ではベリー系のシャーベットというと
カシスかミックスベリーのものがほとんどです。

イタリアでも“Frutti di Bosco” (森のベリー類)という名の
ミックスベリーのシャーベットはどの店でも作っています。

でも「ブルーベリー」だけ、「こけもも」だけというシャーベットは
イタリアでも日本でも
あまり見かけたことがありません。

実はミックスベリーのシャーベットは、私はあまり好きではありません。
それぞれ種類によって酸味、甘み、苦み、香りが違い、
ひとつひとつが持つ個性や特徴があるのに
混ぜてしまうことでそれぞれの良さがわかりにくくなり
雑味が際立ってしまうからです。


だからブリガンテでは敢えて
『ブルーベリー』も『こけもも』も『ラズベリー』
全て一種類だけを使って
それぞれの特色をきちんと味わえるシャーベットに仕立てています。

中でも開店当初から作り続けている
この『こけもも』のシャーベット
ブルーベリーよりは酸味があるものの、
かといってカシスほど渋みや酸味が強くなく、
クセのないほどよい甘酸っぱさが
根強い人気の理由のようです。

何より目の覚めるような真っ赤な色が
ショーケースの中でも一際目を引きますよね。

その色はたくさんのポリフェノール、
そしてたくさんのビタミンを含む証しでもあります。

抗酸化作用、肝機能の向上、美肌効果、そして疲れ目の解消…
こんな効用があるともいわれています。


画像



お勧めのお相手は『アールグレー』。
また『ヘーゼルナッツ』『アーモンド』とも相性抜群です。

☆2013年6月追記:
  現在のレシピでは 
  「ミルク」との組み合わせはお勧めしておりません。
  また、「ヘーゼルナッツ」は、シチリア産のものとの相性が
  抜群です。(ピエモンテ産やカンパーニャ産とは合いません…。)



シェフのお気に入りは『アーモンドミルク』との組み合わせ。


シェフいわくこけもものシャーベットは「初恋の味」。

ちょっと若返りの効用のありそうなこの『こけもも』を食べながら
懐かしいあの時代にタイムスリップして
甘酸っぱい思い出にしばし身を委ねるのも
いいかもしれませんね…。










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コメント(2件)

内 容 ニックネーム/日時
ベリー系、大好きなだけに迷いますねぇ〜
相性の良い組み合わせを教えていただけるのは、
取っても助かります!(笑)
nanaken
2011/01/16 22:04
nanakenさん
同じベリー系でも相性のいいものが違うことがあります。
それぞれ香りも酸味も違いますからね。
また、ケーキなどではよくある組み合わせ
(ピスタチオとラズベリーや、
うちのチョコレート系とラズベリーなど)も
うちの場合は
チョコやナッツのインパクトが強いので
ラズベリーが水っぽく感じられてしまうなど
お勧めできない組み合わせになってしまいます。
人間の舌はとても味覚のいたずらに
翻弄されるのです…。
結局シェフの言う通りにするのが
一番確実!
shuf
2011/01/17 15:27

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